
学校一の美少女・柴石すいれん。
男子からも女子からも一目置かれる存在なのに、いつも少し寂しそうで、どこかこの世界に馴染めていないようにも見える女の子。
でも、『日々蝶々』を1巻〜12巻まで追っていくとわかるのは──彼女はけっして「受け身」でも「お人形」でもなく、
言葉は少ないのに、誰よりも“自分の気持ちに正直に生きているヒロイン
だということ。
ここでは、ときさんの各巻レビューと作中描写をもとに、柴石すいれんの魅力を 5つのポイント から整理してみます。
\『日々蝶々』ってどんな作品?まずは全体の魅力を知りたい方はこちら♡/
✅ 「日々蝶々」作品紹介・全巻まとめレビュー
「日々蝶々」すいれんの基本プロフィール
柴石すいれんは、学校中から「高嶺の花」と呼ばれる圧倒的な美貌の持ち主。しかしその人気ゆえに過去に多くの辛い経験をし、「モテる=安心」ではないと知っています。そのため人付き合いには慎重になり、言葉少なめで過ごす日々。
だからこそ、唯一自分を特別扱いせず、静かに見守ってくれた川澄に惹かれていく――。そんな“複雑な背景を持つヒロイン”だからこそ、読者はすいれんの心の揺らぎに共感し、“守ってあげたい”“応援したい”と思わされるのだと思います。
- 集英第一高校の1年生
- 学校一の美少女として有名で、とにかくモテる
- でもモテすぎるがゆえに、人間不信&対人トラウマ気味
- 「高嶺の花」から「高嶺ちゃん」と呼ばれる
- 誕生日:3月3日/身長163cm /血液型A型
➡ この名シーンが描かれているのは【1巻】
✅ https://tokicomi.com/tyoutyou-1/
「日々蝶々」”モテるのに孤独” なヒロインのリアル
1巻のすいれんは、とにかく「静か」。
でもそれは、何も感じていないから静かなのではなく、
- 余計なことを言えば、また周りが騒ぐ
- 近づいてくる人の“本心”が怖い
そんな経験を積み重ねてきた結果の静けさ。
小春先輩が川澄に告白したと聞いたとき、すいれんは
「あの人と付き合わなくてホッとした」
と感じてしまう。(1巻)
自分でも「なんでこんな気持ちになるの?」と戸惑うけれど、その戸惑いこそが、すいれんの“初恋の入り口”。
「モテるけど幸せとは限らない」
「心の中は、意外と孤独」
そんな美少女のリアルが、1巻から丁寧に描かれています。
➡ この名シーンが描かれているのは【1巻】
✅ https://tokicomi.com/tyoutyou-1/
「日々蝶々」やっと“好き”に気づく・・・
2巻ですいれんは、はっきりと自覚します。
「川澄のことが好き。」
でもここからが彼女らしいところで、
- 「話したいけど話せない」
- 「伝えたいけど伝えられない」
と、気持ちだけがどんどん膨らんでいく。
そんな中、昼休みにみんなが気を利かせて2人きりにしてくれた場面で、川澄が
「この状況、慣れない」
と言ったときに、すいれんが返した一言。
「早く慣れてほしい。」
たったこれだけの言葉なのに、
・川澄のことが好きで
・一緒にいる時間を増やしたくて
・この沈黙を「イヤじゃない」と伝えたい
全部がぎゅっと詰まっている名セリフです。(2巻)
夏祭りに誘うときも、すいれんはすごく勇気を振り絞って、一歩を踏み出している。“静かな子の勇気”って、派手な告白よりずっと重いんだ…と実感させられる巻です。
➡ この名シーンが描かれているのは【2巻】
✅ https://tokicomi.com/tyoutyou-2/
「日々蝶々」”私のこと、いつか好きになってくれますか”
不安もそのまま差し出せる強さ
3〜5巻あたりのすいれんは、とても愛おしい成長期。
- もっと話したくて、おしゃべりの練習をしてみたり(3巻)
- 2人での帰り道で、距離感を探りながら歩いたり(4巻)
そして文化祭前、すいれんが勇気を出して川澄に尋ねる。
「川澄くん、私のこと、いつかは、好きになって、くれますか」 (4巻)
このセリフには、
- 自信のなさ
- でも、ちゃんと向き合いたい気持ち
- 「曖昧なまま」はイヤだという誠実さ
全部が入っている。
さらに5巻では、帰り道で川澄の服の裾をそっとつまんで、
「今、何考えてるの?」 (5巻)
と尋ねる名シーンも。
“待っているだけ”ではなく、怖くても、自分から小さな一歩を踏み出す──それがすいれんの恋の仕方なんですよね。
➡ この名シーンが描かれているのは【3巻〜5巻】
✅3巻https://tokicomi.com/tyoutyou-3/
✅4巻https://tokicomi.com/tyoutyou-4/
✅5巻https://tokicomi.com/tyoutyou-5/
「日々蝶々」”空手…頑張って。”
相手の夢を応援しながら、自分の不安も抱きしめる
6〜7巻では、“恋人としての喜び” と “不安” が同時に大きくなっていく時期。
- 初デート、初クリスマス
- 靴ずれに気づけなかった川澄
- 後平との勝負と怪我
すいれんの心には、
「私のどこが好きなんだろう」
「空手と私、どっちが大事なのかな」
そんな不安が渦巻いている。それでも、怪我をしてもなお空手を続ける川澄を前に、すいれんの口から出た言葉は──
「空手…頑張って。」(6巻)
本当は「休んでほしい」「心配」と言いたい。でも川澄の「好きなこと」を奪いたくない。
- 相手の夢を応援したい
- でも、自分だって寂しい
この矛盾を、そのまま抱えたうえで出てくる一言だからこそ、たった6文字なのにとんでもない破壊力があるんですよね…。
ここで、すいれんは“我慢する優しい子”ではなく、“揺れながらも相手の背中を押せる子”として描かれます。
➡ この名シーンが描かれているのは【6巻・7巻】
✅6巻https://tokicomi.com/tyoutyou-6/
✅7巻https://tokicomi.com/tyoutyou-7/
5「日々蝶々」観覧車の中であふれた本音──
「もっと…私を見てほしい」「話を…しよう…」
8〜9巻は、すいれんの「心の強さ」が一気に表に出る巻。
- 空手の大会の日を教えてもらえなかった寂しさ
- 電話が少ないことへのもやもや
- クラスや放課後で、思うように話せない距離感
観覧車の中でそのすべてがあふれ出すシーンは、すいれんというキャラクターを語るうえで外せない名場面です。(8巻)
「試合の日、教えてほしかった」
「もっと電話してほしい」
「クラスでも本当はしゃべりたい」
「休みの日はもっと会いたい」
「川澄くんの楽しいことや、幸せなことを知りたい」
「もっと…私を見てほしい…」
「…話を…しよう…」
静かでおとなしい子だから、「何も考えていない」のではなく。実は誰よりもたくさんの感情を抱え込んでいて、
それをやっと言葉に変えられるようになったのが、このシーンなんですよね。
その後、9巻では「となりにいて」と自分の願いをはっきり伝えたり、後平の道場に通って「心を強くしたい」と努力したり。
すいれんは、“守られるヒロイン”から、“自分の足で立ちながら隣に並ぶヒロイン”へゆっくり成長していきます。
➡ この名シーンが描かれているのは【8巻〜10巻】
✅8巻https://tokicomi.com/tyoutyou-8/
✅9巻https://tokicomi.com/tyoutyou-9/
✅10巻https://tokicomi.com/tyoutyou-10/
6「日々蝶々」最終巻のすいれん─言葉より表情で「好き」を伝える人
11巻・12巻では、すいれんの“静かな強さ”が完成形になります。
- あやの叶わない恋に寄り添う
- 川澄の進路と自分の未来をしっかり見据える
- 卒業式で、壇上で告白されてしまったときも、川澄の言葉に支えられる
川澄が
「柴石すいれんさんはこの先も、俺が守っていく人です」
と宣言したときのすいれんの表情には、それまでの出会い・すれ違い・涙・喜びが全部詰まっているように見えます。(11巻)
「ずっと一緒にいよう」
という川澄の言葉も、すいれんは多くを語らない。でも、その沈黙と表情だけで、ちゃんと「はい」と伝わってくる。
そして12巻の番外編や“しりとり”のエピソードでは、2人の積み重ねてきた時間と信頼が、静かに、でも確かに感じられます。
➡ この名シーンが描かれているのは【11巻・12巻】
✅11巻https://tokicomi.com/tyoutyou-11/
✅12巻https://tokicomi.com/tyoutyou-12/
「日々蝶々」柴石すいれんの「名シーン&名セリフ」5選
記事の中でピックアップするなら、この5つがおすすめです👇
- 「あの人と付き合わなくてホッとした。」(1巻)
──まだ恋と気づく前の、胸のざわつき。
https://tokicomi.com/tyoutyou-1/ - 「早く慣れてほしい。」(2巻 昼休みの2人きりの場面)
──静かな子が差し出す、小さな勇気。
https://tokicomi.com/tyoutyou-2/ - 「川澄くん、私のこと、いつかは、好きになって、くれますか」(4巻)
+ 裾つまみの「今、何考えてるの?」(5巻)
──不安もまるごと差し出しながら、相手に近づこうとする誠実さ。
https://tokicomi.com/tyoutyou-4/
https://tokicomi.com/tyoutyou-5/ - 「空手…頑張って。」(6巻)
──寂しさも不安も飲み込んだうえで、相手の夢を応援する一言。
https://tokicomi.com/tyoutyou-6/ - 観覧車であふれ出す本音のセリフ群(8巻)
「試合の日教えてほしかった」「もっと電話してほしい」
「もっと…私を見てほしい…」「…話を…しよう…」
──“静かなヒロイン”がついに言葉で想いをぶつける瞬間。
https://tokicomi.com/tyoutyou-8/
「日々蝶々」まとめ:すいれんが教えてくれること
柴石すいれんというヒロインは、読者にこんなことを教えてくれます。
- 言葉が少なくても、ちゃんと“好き”は伝わる
- 受け身に見える子ほど、実は一番勇気を出している
- 誰かの夢を応援することと、自分の寂しさを抱えることは両立していい
- 嫉妬も不安も、ちゃんと言葉にしていい
- 静かに育った恋ほど、実は強くて折れにくい
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『日々蝶々』川澄くんはなぜ愛される?無口で不器用な男子が読者を虜にする5つの魅力
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