
✽この記事は9巻のネタバレを含みます。未読の方は要注意⚠️
芸能人と一般人。幼なじみで、恋人で、それでも立つ場所は同じじゃない。
『隣のステラ』9巻は、千明と昴の恋が“順調だからこそ”、これまで見えにくかった 周囲の想い が浮かび上がってくる巻です。
祝福される恋の裏で、想いを押し殺す人がいて、距離を保とうとする優しさがあって、それぞれが自分なりの「選択」を迫られる。
甘くて、幸せで、それでも少しだけ胸が痛くなる——そんな“大人びた恋の温度”が詰まった9巻。
まずは、公式が描く9巻の物語から振り返っていきましょう。
※1~8巻のレビューは後日公開予定です。まずは最新巻から全力で追っていきますね(*´꒳`*)
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✅ 「隣のステラ」作品紹介・あらすじ・どこで読める?
「隣のステラ」9巻 あらすじ【公式より】
「ちぃは俺の 最高の彼女」
昴の撮影が無事終わり、プチ遠距離恋愛期間も終わって……ついに、恋人になって初めての千明の誕生日を迎える2人。
幸せいっぱいな日になる予感…♡そしてクリスマスには、葉月ちゃんと新堂くん、さらに真珠も参加するパーティーに誘われて…!?
――千明と昴を中心に、周囲の“星々”も動き出す。芸能人の幼なじみとの、遠くて近い恋物語・第9巻。
「隣のステラ」9巻の感想【ネタバレ】
9巻は、恋人としての甘さと想いがすれ違った人たちの“その後”がとても丁寧に描かれた一冊でした。
千明と昴が順調だからこそ浮かび上がる、高橋の気持ち、はるなの立ち位置、真珠との関係。
誰かが悪者になるのではなく、それぞれが“自分の感情とどう折り合いをつけるか”を選び取っていく巻だったと思います。
◆高橋の“大人すぎる優しさ”が胸を打つ
大学祭でのトラブル後、千明は高橋に直接謝りに行きます。
告白を断った直後。気まずくならない方が無理な状況なのに——高橋は自分の気持ちを押し殺し、
「いつもどーりいこーぜ」
と、これまでと変わらない関係を提案する。
……もう、ここで完全にやられました。
好きな人にフラれたあと、“普通でいる”ことがどれだけ難しいか。それでも千明を困らせない選択をする高橋。
正直に言います。高橋雄大、好きにならない方が無理です。
高橋のこの選択は、9巻だけを切り取ると「報われない優しさ」に見えるかもしれません。
でも実は、高橋というキャラクターは最初から一貫して“自分の感情より、相手の幸せを優先する男”。
彼の言動をもっと深く掘り下げたキャラ分析はこちらで書いています。
✅ 【隣のステラ】高橋雄大はなぜ報われないのか?不器用すぎる優しさの正体
◆昴が高橋に頭を下げるシーンの重み
千明の誕生日を前に、昴は帰宅前に高橋のもとへ向かいます。
トラブルの礼と詫び、そして——
「俺がいないところで、
千明が困ってたら助けてほしい」
と、頭を下げる昴。
彼氏としての独占欲よりも、千明の安全と幸せを最優先にする覚悟がこの一言に詰まっていました。
それを笑って承諾する高橋もまた、すごい!自分も千明が好きなのに。それでも「守る側」に回れる強さ。
9巻は、“愛のかたちに正解はない”ということを何度も突きつけてきます。
◆甘さと理性、そのギリギリが尊い
誕生日の夜。
千明と昴は、恋人らしい甘い時間を過ごします。
一線を越える・・・その直前で、昴が理性を取り戻すシーン。
ここがもう…優しすぎて、愛しすぎて、胸が苦しい。
欲望よりも、千明を大切にしたい気持ちが勝つ。
昴の「好き」は、いつも千明の“未来”まで含んでいるのが本当に素敵です。
◆クリスマスパーティーと、真珠との和解
クリスマスには、昴の仕事仲間・葉月ちゃん、新堂くん、真珠たちとパーティーをすることに。
“一般人が自分ひとり”という状況に、罪悪感でいっぱいになる千明。
それでも——
昴の自慢の彼女でいたいという想いから、準備に全力を注ぐ姿が健気すぎる。
パーティーでは、過去に意地悪な言葉を投げられた真珠ともきちんと話し合い、和解。逃げずに向き合う千明の強さが、とても印象に残りました。
「隣のステラ」9巻の見どころ
1. 高橋の“報われなくても優しい選択”
恋が実らなくても、好きな人の幸せを壊さない。
その姿勢が、
高橋というキャラを一気に立体的にしています。
2. 昴の「彼氏としての覚悟」
守る、任せる、頭を下げる。
9巻の昴は、
恋人として一段階大人になった印象でした。
3. 千明の成長がはっきり見える
罪悪感から逃げず、
人と向き合い、話し合う。
“守られるヒロイン”から
“並んで立つ彼女”へと変わっていく過程が丁寧です。
4. はるな×高橋の可能性に期待が高まる
カラオケ店での再会から始まる、
はるなと高橋の距離。
全力で推し活をし、
全力で悔しがるはるなの姿に、
高橋が心地よさを覚えていく流れが自然で——
これは…
期待してしまっていいやつですよね?♡
「隣のステラ」10巻への伏線・気になるポイント
- 高橋の恋は、本当に終わったのか
- はるなとの関係は、友情からどう変化していくのか
- 芸能界にいる昴と、一般人の千明の未来
- “自慢の彼女”であり続けることのプレッシャー
9巻は穏やかだけれど、
次に大きく動く前の“静かな助走”にも感じました。
「隣のステラ」9巻まとめ
9巻は、甘さだけではない“大人の恋”が詰まった一冊。
誰かを好きになることは、独占することじゃない。支えること、任せること、手放すことも含まれる。
それを、千明・昴・高橋・はるなそれぞれの立場から描いてくれたのが、この9巻の最大の魅力でした。
幼なじみの恋は、まだまだ“近くて遠い”。
10巻で、星たちはどんな軌道を描くのか——続きを待たずにはいられません。
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