
✽この記事は4巻のネタバレを含みます。未読の方は要注意⚠️
夏祭りをきっかけに距離を縮めた優助とゆかり。
その後、優助は水没したスマホを修理せず、春雪(ハルキ)との連絡を断っていた。
「なんかちょっと、疲れちゃったんだよな……」
突然連絡が取れなくなった優助に違和感を覚えた春雪。
閉塞していた関係の“ひずみ”が、4巻で大きく動き出す——。
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「スタジオカバナ」4巻ネタバレ感想
◆優助が“依存を断ち切る”覚悟を持ち始め、ゆかりが“恋の居場所”になる巻。
3巻までの優助は、過去にしがみつきながら、ゆかりに癒される存在でした。しかし4巻では、優助自身が 「変わろうとする意思」 を持ち始めます。
そしてゆかりは、ただの恋心を超えて、“優助の帰る場所” をつくる存在になっていく。
4巻は両者が“動き始める”ターニングポイントです。
■ 夏休み登校日、「頼みごと」をする優助の成長が尊すぎる。
夏休み中の登校日。
自主的に学校へ来た優助を、ゆかりが全力で褒める。
最初は照れながら、
「バカにしてんのか?」
と言うものの、明らかに嬉しそう。
そしてなんと……
優助の口から「2学期も勉強教えて」と頼む。
このシーンの破壊力がすごい。
● 自分から「助けて」と言えるようになった
● 勉強ではなく“ゆかりとの時間”を求めている
● 誰かに甘えることへの拒否感が薄れている
優助の変化が静かに、でも確実に始まっている。
■ 春雪(ハルキ)の過去が明らかになり、優助との関係の歪みが浮き彫りになる。
4巻最大のテーマのひとつが「春雪の過去」。
春雪は高校時代、“なんとなく”始めたギターから大悟・あかねと出会い、バンド活動を始めた。
しかし、音楽に真剣に向き合う仲間と、“承認欲求で生きる自分”との間に溝が生まれる。
- 他者承認がないと自分を保てない
- 誰かから求められることでしか存在意義を感じられない
- 優助にもその延長で手を出した
あかねからの痛烈な一言は読者の心にも刺さる。
「他人の評価に自分の価値委ねんの、いい加減やめたら?」
ハルキが優助を手放せなかった理由は、恋ではなく 「依存」 だった。優助の優しさにつけ込み、自分の孤独の穴を埋めさせていただけ。
この巻で、ハルキの脆さと身勝手さが決定的になる。
■ ゆかりの恋は、眩しいほど健全で愛おしい。
ゆかりは夏祭りで手を繋いだことを、えりなに報告する。
「少女漫画かよ!」
と突っ込みつつも大興奮のえりな(笑)読者の私たちも同じ気持ち♡
ハルキの重苦しい関係性と比較すると、ゆかりの悩みはなんて純粋で美しいんだろうと胸が温かくなる。
- 下の名前で呼びたい
- もっと話したい
- 振り向いてほしい
ゆかりの“恋の初心者感”が愛おしくて、読んでいて幸せになる。
■ 文化祭準備で“優助の選択”が変わる。
実行委員に指名されたゆかり。忙しいのを承知で、ダメ元で優助を誘う。
「牧さんがいるなら行こうかな。」
予想外の返事にゆかりは舞い上がる。
(読者も同じくニヤけるw)
しかし、実行委員のゆかりは大忙し。
優助は実質ひとりで作業を進めることに。
そこへ春雪からの電話が入る。
—普通なら断らない。
—今までなら優助は従うように向かっていた。
でも違った。
優助は ゆかりを理由に春雪の誘いを断った。
ここが大きな分岐点。
● 春雪の支配から離れ始めている
● 依存から抜け出そうとしている
● 心がゆかりの方へシフトしている
優助の「選択」が変わった瞬間。
■ ゆかりの倒れるシーンは、ふたりの関係性が逆転する瞬間。
忙しすぎて倒れてしまうゆかり。優助は駆け寄り、言う。
「俺を頼れ。」
この言葉の破壊力よ……。
今まで誰にも頼れなかった優助が、初めて“自分から支えになりたい相手”を見つけた瞬間。そしてゆかりの代わりに委員の仕事を請け負う優助。しかし1人では回らず、えりな達が助けてくれる。
その様子を見た優助は気づく。
● ゆかりには“助け合える関係”がある
● 自分は今まで誰にも頼れなかった
● ゆかりの居場所に、自分も入りたい
この巻の優助の心の変化は本当に尊い。
■ 靴下の穴の比喩——ゆかりが優助に渡した“恋の教科書”。
大悟の言葉を引用し、ゆかりは優助に伝える。
「思ってることちゃんと言ってね。
黙ってたら、靴下みたいにいつの間にか穴が開いちゃうから。」
優しくて、まっすぐで、
誰かと向き合う覚悟のある言葉。
優助はこの一言を胸に刻む。
そして思い浮かべるのは——
やっぱり春雪。
“言わなきゃいけないことがある。”
4巻はここに向かって進む巻だ。
「スタジオカバナ」4巻のテーマ
● 依存からの解放
● 誰かを大切にしたいと思う気持ちの芽生え
● 恋は「居場所」をつくるもの
● 優助の心の変化が本格的に動き出す
3巻までの痛みと迷いが、
4巻でようやく“選択”へと変わる。
「スタジオカバナ」心の学び
恋は「誰かに満たしてもらうこと」ではなく、
“自分がどうありたいか”を変えていく力を持っている。
ゆかりは優助に寄り添うだけでなく、
優助が自分自身と向き合うきっかけをくれる。
優助はまだ未熟だけど、
ゆかりのおかげで“未来を考える恋”へと歩き始めている。
「スタジオカバナ」まとめ:4巻は“優助の覚醒前夜”。ゆかりがつくった“居場所”がすべてを変える。
- 春雪の支配から離れようとする優助
- 恋に前向きになるゆかり
- 選択が変わり、行動が変わり、心が変わる
4巻は、優助が自分の意志で未来を選ぶ準備を始める巻。
ゆかりが優助の“居場所”になりつつあることが、切なくて温かい。
ここからの5巻以降、物語は一気に大きく動きます。
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