
✽この記事は1巻のネタバレを含みます。未読の方は要注意⚠️
真面目で、クラスの中心にいるわけではないけれど、人のことをよく見てしまうタイプの女子高生・牧ゆかり。
彼女にとって、日下優助という存在は、最初はただ「気になるクラスメイト」のひとりでしかありませんでした。
だけど――
「噂の非行少年」「人を寄せつけない」「怖そう」そんなフィルターを外して見えてくる“ただの高校生”の横顔は、想像よりずっと、寂しさを宿したまなざしをしている。
1巻は、そんな日下の“本当の声”に触れてしまう瞬間から始まります。
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「スタジオカバナ」1巻あらすじ
真面目が取り柄の女子高生・牧ゆかり。そんな彼女が最近気になるのは、自分とは正反対の非行少年と呼ばれるクラスメイト・日下優助。
周囲と慣れあわず、ミステリアスなオーラを纏う優助の世話係になってしまったゆかりは、ある日優助が音楽スタジオ「Studio Cabana」へ入っていくのを見てしまう。
こっそりつけた先でゆかりが見たのは、普段の優助からは想像もできないような「恋」の歌を歌う姿で──。
「スタジオカバナ」1巻ネタバレ感想◆高校生の噂は“事実”じゃなくても心を縛る
「非行少年」「怖い」「一人が好き」
噂というのは、それだけで人を作り替えてしまう。
本当の彼がどんな子なのか関係なしに、勝手に“物語”だけが上書きされていく。
でも、ゆかりが見ているのは、
噂じゃなくて「屋上で少しだけ寂しそうな顔をする日下」なんですよね。
それだけで、距離感がふっと近づく。
「スタジオカバナ」1巻ネタバレ感想◆“歌だけは消費されたくない”
スタジオに入る日下を追ったゆかりが、思わず見てしまった“歌う日下”。
その歌声は、普段の彼からは想像できないほど、繊細で、真っ直ぐで、少しだけ苦しそう。
しかも日下の第一声が、
「バラすなよ。消費されたくない」
の一言。
噂話はいくらされても平気なのに、歌だけは、安易に触れないでほしい。
その線引きが、日下という人物の“軸”を一瞬で伝えてくる。
「スタジオカバナ」1巻ネタバレ感想◆「友達になろ?」の真っ直ぐさ
ゆかりは、ただの興味本位じゃなくて、「日下の寂しさを、ちゃんと見てしまったから」こそ、関わろうとしてしまう。
そして、あの名シーン。
「友達なら、構っていいんでしょ?なら友達になろ?」
この真っ直ぐさ、ズルくないですか。
照れ隠ししながらも否定しない日下。もうこの距離感だけでご飯3杯は食べられる。
「スタジオカバナ」1巻ネタバレ感想◆“言葉にできないから歌う”
日下は、自分の気持ちをうまく言語化できない子。
だからこそ、
「言葉にできないから歌にする」
この台詞が刺さる。
歌は彼の逃げ場なんじゃなくて、唯一の居場所。彼自身を肯定できる場所。
「スタジオカバナ」1巻ネタバレ感想◆ライブで知る“本当の相手”
1巻終盤、ライブを観たゆかりが気づいてしまう事実。
あの歌は、誰に向けて歌っているのか。
友達の”えりな”経由で手に入ったチケット。
内緒で行ったライブ。
ステージで歌う優助。
そして歌詞に滲む気持ち。
視線の先にいたのは――自分じゃない。
そう悟った瞬間に、自分の気持ちにも気づいてしまう。
この、“好きになってしまう瞬間”の描き方が、とんでもなく丁寧。
「スタジオカバナ」1巻のテーマ
■ 噂と本質は違う
■ 自分が見たいものだけを見ない
■ 本音は、言葉じゃなくて行動に出る
1巻は、恋が始まる前の“静かな予兆”が積み上がる巻でした。
「スタジオカバナ」1巻からの心の学び
人って、噂では理解できない。
評価でもわからない。
「一人でいる理由」も、「誰を想って歌っているのか」も、外側からは決して見えない。
でも、近づこうとした瞬間にだけ見えてくる“本当の顔”がある。
それを、ゆかりは見てしまった。
「スタジオカバナ」1巻:まだ恋じゃない。でも、恋が始まってる。
ゆかりはまだ気づいていない。
でも読者はもう気づいている。
ここから始まる恋は、ただの「恋愛漫画」じゃなくて、
心の奥底に触れてくるドラマだってことを…♡
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