
2年生になり、同じクラスになったすいれんと川澄。毎日同じ教室に好きな人がいるだけで幸せなはずなのに、空手にのめり込む川澄を見つめるすいれんの胸には、少しずつ“寂しさ”が積もっていく──。
嬉しさ、誇らしさ、寂しさ、不安。初恋の複雑さが丁寧に描かれた胸を打つ8巻です。
「日々蝶々」8巻 あらすじ【ネタバレあり】
クラス替えで、すいれんと川澄は 同じクラス に。しかし、ずっと一緒だった親友・あやとは別クラスになります。
不安になるあやは、川澄にこう頼む。
「すいれんを守ってよ、川澄くん」
「はい」
……このやりとり、キュンでしかない。
一方ですいれんも(私も、川澄くんを守るからね)と心の中で思っていて、この“相思相守”が美しすぎる。
◆「日々蝶々」クラスのざわつきを一蹴する川澄くん
クラスでは、2人が目が合うだけで周りが騒ぐ。そんな状況でも川澄は落ち着いて、
「心配ない。大丈夫っす」
と言い切る。
無口だけど、確かな男気。
◆「日々蝶々」再び設定される“勝負”の舞台
後平先輩から
「次の道場の大会、お前も出ろよ」
と声がかかる。
前回負けている川澄は、「次こそ勝ちたい」と空手にさらにのめり込む。
2人の距離は近いはずなのに、
・帰る時間は合わない
・教室では周囲に見られてしまう
・話したいのに話せない
すいれんの胸に、少しずつ寂しさが溜まっていく。
それでも、すいれんは川澄を応援し続け──ついに川澄は後平先輩に勝利!
一番にすいれんへ報告するが、試合の日を知らされていなかったすいれんの胸にはまた小さな寂しさが生まれる。
嬉しいのに、寂しい。好きだからこそ複雑に揺れる感情が、8巻の核心。
◆「日々蝶々」遠足の日──観覧車のジンクス
そして迎えた遠足の日。
「観覧車のてっぺんでキスすると、ずっと幸せでいられる」
そんな噂話を知ったすいれんは、勇気を振り絞り「観覧車に乗りたい」と川澄に伝える。周囲が追いかけてくる中、2人は逃げるように観覧車に乗り込む。
そして──
「…キス…したい」
すいれんの勇気ある告白。
川澄は、
「わかった」
と受け止める。
でも、てっぺんに到達する前に…すいれんの胸の“寂しさと不安”があふれ出してしまう。
◆「日々蝶々」「もっと…私を見てほしい」
抑えきれない気持ちがあふれた名シーン
止まらなくなるすいれんの言葉。
「試合の日、教えてほしかった」
「もっと電話してほしい」
「クラスでも、本当はしゃべりたい」
「休みの日はもっと会いたい」
「川澄くんの楽しいことや幸せなことを知りたい」
「もっと…私を見てほしい…」
何も言わず我慢してきた感情が、一気に溢れ出る。
その姿を見て、読んでいるこちらまで涙がこぼれてしまう──。
“好き”が深まるほど、不安も大きくなる。そのことを静かに、でも痛いほど美しく描いた名場面です。
「日々蝶々」8巻の見どころ♡
① 同じクラスという幸せと寂しさのコントラスト
恋ってこんなに複雑なんだ…と胸に刺さる。
② すいれんと川澄、それぞれの「守りたい」気持ち
セリフは少ないのに、愛が深い。
③ 空手への本気と恋のバランスに揺れる川澄
頑張る姿がかっこよくもあり切なくもある。
④ 噂の観覧車シーンはシリーズ屈指の名場面
勇気・不安・涙──初恋のすべてが詰まっている。
⑤ すいれんの涙
感情があふれるシーンが美しすぎて、涙なしには読めない。
「日々蝶々」まとめ♡
『日々蝶々』8巻は、“好き”が強くなるほど、もっと近づきたい。でもうまく言えなくて寂しさが募る──。その繊細な心を丁寧に描いた、シリーズ屈指の感情深い巻でした。
観覧車でのすいれんの涙は、読者の胸にもそのまま落ちてくるような痛みと美しさがある名場面。
次巻では、あの“涙の告白”を受けた川澄がどう動くのか──恋がさらに深まる予感しかしません。
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